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技術資料

タッチパネルについて

無停電電源装置 UPSについて

タッチパネルについて

タッチパネルの基本

タッチパネルの方式・特徴
タッチパネルに現在最も多く使われているのが抵抗膜方式です。
その他にも光学方式、アナログ容量結合(静電容量)方式、超音波方式、電磁誘導(授受)方式などがあります。
求められる機能には色々ありますが、大きく分けると以下の4項目になります。
  • 視認性
  • 耐久性
  • 対応サイズ
  • コスト
タッチパネルの価値とは?
  • より簡単なオペレータのトレーニング
    タッチ入力以上に直感的な入力デバイスは無い。
  • 新しいアプリケーションへの創造
  • 多機能、カスタマイズ
      複数のアプリケーションを一つのシステム上で使うことができる。
  • 省スペース
タッチパネルの方式
  1. 抵抗膜方式(ART)
    • 4線式
    • 5線式
    • 6線式
    • 7線式
    • 8線式
  2. 光学式(LED)
  3. 静電容量式(アナログ容量結合)方式(CAP)
  4. 超音波方式(SAW)
  5. 電磁誘導方式(Pem Tablet)
各方式の特徴
  超音波方式 抵抗膜方式 静電容量方式
透過率 91% 78% 85%
分解能 0.86mm 1024×1024 1024×1024
対応サイズ 大パネル 21型 13型 19型
小パネル 9型 メンブレムスイッチ並 9型
視差
耐久性 打鍵機能 5,000万回以上 約100万回 15,000万回以上
耐久性
傷による影響なし
×
影響大
組込後の大きさ 約モニタサイズ 約モニタサイズ 約モニタサイズ
設置スペース
入力 可能物 水/油/指などの
やわらかい物
押せる物 指のみ
不可能物 硬い物 フィルムを傷つける物 指以外の物
不適切設置場所 雨・埃のある場所 砂埃・ゴミの
多い場所
手袋入力の
必要な場所
タッチパネル基本構造
タッチパネル基本構造

抵抗膜方式とは

抵抗膜方式(アナログ抵抗膜方式)
画面のガラスとわずかな間隔で取り付けたフィルムの双方に導通性の薄膜を貼り、両者を接して電気が通った場所を感知する。 現在最も多く使われているのは抵抗膜方式。これは比較的作りやすく、組み合わせるLCDに合わせたパネルサイズが選べ、軽い。抵抗膜方式にも4線式から 8線式まであり、それぞれ異なる良さを持っているが、共通するのは製造コストの安さである。
タッチパネル基本構造
タッチパネル基本構造
4線式抵抗膜方式の特徴
タッチパネルの中で最も普及しているのが、4線式の抵抗膜方式。モバイル端末やPDA などで使われている。4線式はフレーム(額縁)を狭くでき、指でもペンでも入力でき、製品コストも安いといった特徴を持つ。
長所
  • フレーム(額縁)を狭くできる
  • 指でもペンでも入力可能
  • 生産コストが安い
短所
  • 耐久性
  • 打鍵寿命(同じ箇所を繰り返してタッチした時の寿命)
  • フィルムが変形したり、割れるとタッチパネルとしての機能を失う
5線式抵抗膜方式の特徴
4線式の弱点である耐久性や打鍵寿命を改善し、抵抗膜式ながら優れた耐久性を持つ方式として 開発されたのが、5線式抵抗膜方式。5線式は上部電極の傷や亀裂の影響がほとんど無く、4線式に比べて耐久性、安定性に優れ、寿命が長いというメリット を持つ。
 
長所
  • 3,500万回以上のタッチ耐久性
  • 表面が汚れたり、傷がついたり、極端な場合は割れても
    タッチパネルとして機能する
  • スタイラス制限無し
  • ドリフト無しの正確入力
  • スムーズな手書き性
  • 防水シーリング可能
  • 設計の柔軟性
短所
  • 4線式よりもコストがやや高い

静電容量方式とは

静電容量方式(アナログ容量結合方式)
タッチ寿命、反応速度、分解能などタッチパネルに求められる性能をバランスよく実現しているのが静電容量結合方式です。表面のまくの電気容量の変化を感知します。手袋には反応せず、指にしか反応しないので、パネルにネクタイが触れるなどの誤作動が無く、水や油の影響がありません。ATMや券売機、キオスク端末に最適なタッチパネルといえます。指とペン入力ができるタイプがあります。
静電容量式の動作原理


①センサの四隅に均一な電圧をかける
②センサの表面に均一の電界を作る
③指が触れると、センサの四隅から指までの距離に比例した、容量の変化が生じる。
④コントローラが、四隅の容量変化に基づき指の座標位置を計算する
静電容量式の特徴
長所
  • 埃、水に強い
  • 操作部のパネルに抗菌処理がされている
  • 応答速度が速い
  • 高分解能
短所
  • ペン、手袋で操作できない
  • 光透過率85%以下
使用例
  • ATM、券売機、キオスク、無人受付端末

超音波方式とは

超音波方式の特徴
光透過率、耐久性の優れ、大型ディスプレイに対応できるタッチパネルが超音波表面弾性波方式であり、SAW(Surface Acoustic Wave)方式とも呼ばれます。光透過率と耐久性から主に公共用とに使われています。 超音波表面弾性波方式は仕組みが難しそうなイメージを受けがちですが、動作原理もシンプルです。ガラスの表面に高い周波数の表面弾性波、つまり超音波を伝播させ、ガラス面にタッチすることによる超音波信号の減衰を認識して座標を出します。発信子でX軸、Y軸方向に超音波振動を与え、その変化でタッチポイントを出します。
長所
  • 91%の高透過率
  • 位置ずれなしの安定・正確入力
  • タッチ回数制限なしの耐久性
  • スムーズな手書き性
  • 手袋入力可能
  • Z軸入力可能
短所
  • 高周波振動を吸収する素材を誤認識する
  • 水・液体に反応する
  • 同時に複数をタッチした場合、同時認識不可能

無停電電源装置 UPSについて

1.UPSとは??
UPS(無停電電源装置)とはUninterruptible Power Supplyの略で、電池や発電機を内蔵し停電時にコンピューターや装置に電源を供給し、瞬断などの急な電源供給停止ダメージから機器を保護するためのものです。UPSを使用しない場合、停電事故などでデータの損失を招くことがあります。UPSを接続し電源供給することで正常に機器を停止させることが可能となり、安全に停止するまで電力を安定供給することができます。
2.UPSを使用する理由
UPSとは停電のように電源の供給が突然中断された場合コンピューターは停止し、ビジネスに大きな損失を発生させます。過去の記録データはもちろん、作業中の全てのデータがダメージを受けたり、最悪の場合コンピュータ本体まで損害が及ぶことがあります。停電のたびに機器を修理したり、買い替えるのは無用なコストとなり、失われたデータは戻ることがありません。この様な事態を招く事で甚大な被害が想定される環境には病院など、使用される医療機器の中に電源故障などが許されないものもあります。
さらにUPSの利点として、(スパイク)電流の急激な変動、電圧の低下、そしてノイズなどから装置を保護する機能も持っています。また、ほとんどのUPSには、電圧の振動から装置を保護するAVR機能(オートボルテージ レギュレーション)も装備されています。
3.UPSが必要な装置
UPSは医療機器、コンピューター、消防設備、セキュリティーシステム、軍事設備など停電による電力の中断が許されないあらゆる装置で必要とされています。しかし世の中の装置にはUPSの使用に適さないものもある事を覚えておいてください。その様な装置とは、モーター、エアコンディショナー、ファンなどの誘導ロード(inductive load)機、またはコピー機、レーザープリンターなどの高速で高圧の電流を必要とする機器などが対象です。
a.オンラインUPS
UPSの導入は信頼性の高い構造のオンラインタイプが必須と言えます。UPSの基本的な目的はインプットとアウトプットを分別することで、電力を安定させるため停電時バッテリーエネルギーから常に安定した出力を提供します。例えばUPSを貯水池に例えた場合、水が貯水池に流れ込む量とは関係なく通常貯水池は一定の水量を提供しつづけることが出来ます。雨が降れば貯水池は一時的に雨を留めます。貯水池があることで水の供給は常に一定に保たれ水門を閉めない限り供給が止まることはありません。
水門はUPSの電源スイッチに例えられ、UPSのバッテリーは貯水池に例えられます。電源スイッチを入れれば常に安定した電力が供給され、バッテリーから直接供給される出力のクオリティーは安定します。
一般に供給される電力と同じように、オンラインUPSのウェーブフォームは常にサインウェーブ(正弦波)の出力です。
b.オフラインUPS
通常、アウトプットパワーの供給電力は、一般に供給される電力と同じです。一般の電力検波サーキットによってリアルタイムで検知され、停電が起った場合でもアウトプットパワーの供給源はすぐに一般電力からバッテリーへと変換されます。このエネルギーは装置を保護するためにACパワーの作成に使用されます。
殆どのオフラインUPSは停電時以外の機能も保持し、一般供給されている電力が不安定なときAVR機能によって調整されます。そして、電圧が低すぎたり、反対に高すぎた時UPSはバッテリーモードに移行します。また供給電力の(スパイク)電流の急激な変動、低下、そしてノイズなどから装置を保護する機能も提供します。
この様な時、オフラインUPSはウェーブフォーム(波形)がオンラインのものとは大きく異なり一般供給電力からバッテリー供給電力に変わる間は“移行状態“が発生してしまいます。
4.パワーの移行
使用するUPSがオフラインもしくはラインインタラクティブ給電方式の場合、供給される電力が低すぎる場合や停電の発生時は一般の供給電力とバッテリー供給の切替の際にパワーの移行時間が発生します。
オンラインUPSでは、一度オンになると一般の供給電力からバッテリーパワーに変換する機能があるため、パワーの移行時間は発生しません。一般のUPSの転送速度は2-10ms、それに比べて一般のコンピューターはデータ損失なしの状態では16-20msの電源障害に耐えることが出来ます。このようにオンライン、ライン・インタラクティブ、又はオフラインなど様々なUPSはサーバーなど、コンピュータ機器の使用に適していると言えます。
5.電源波形(ウェーブフォーム)
正弦波とは、一般に供給される電力の標準的な波形の事です。そしてオンライン&ライン・インタラクティブUPSもまた、出力時に同じ波形を提供します。ですが価格を考慮すれば、スクウェア波(矩形波)&ステップ波など別のタイプのUPSも選択可能です。ステップ波は、スクウェア波よりも正弦波に似ているため、ステップ波のほうがより適しているといえ、変更正弦波と呼ばれています。しかし、ステップ/スクウェア波に適さない装置も有ることを知っておいて下さい。

※ロードには抵抗ロード(電球など)、容量性ロード(コンピューターなど)、そして誘導ロード(ファン、モニターなど)に分類されますがこれら3種類には適しません。

正弦波はロード全てのタイプを使用できる一方、深刻なダメージを与える可能性のあるステップ波、スクウェア波は誘導ロードには適しません。
正弦波のアウトプットでも誘導ロードへの適用は通常はお勧めできず、突入電圧(スタート)の電流が非常に大きく、ボード上のコンポーネンツの寿命を縮める可能性が有ります。
6.UPS容量の計算法
一般にキャパシティーはVA値で示されます。「V」は電圧、「A」は電流を示します。VA値は「A」による「V」のスコアです。しかし、VA値は実際のパワー率ではなく、実際のパワー率は「W」でVA値よりも常に等しいか、低いものとなります。従ってW and VA値には(pf)パワーファクター(力率:交流回路の平均実行電力と皮相電力の比)が生じ、それは常に“1”と等しいか、低くなります。パワーファクターが1と等しい時がベストな状態ですが、ロードタイプが影響するため一般的ではありません。オンラインタイプのUPSで、ライン・インタラクティブ and オフライン UPSでは0.8か、0.6-0.7が適当と言えます。
a.バッテリータイプ
通常small~medium UPSに使用されるバッテリーの種類はメンテナンス・フリーの鉛蓄電池です。SI-500のモデルにはNi-MHタイプのバッテリーが使われ、これは通常ノートブック コンピューターに使用されるものです。このタイプのバッテリー(Hi-MH)は鉛蓄電池と比較して半分の容積=設置面積で済みますが、バックアップタイムとコストは2倍以上となる欠点があります。
b.バッテリーの寿命
バッテリーはストックして置くと時間が経つにつれ劣化しますが一方、正しく使用することにより寿命は長くなります。過去の調査から、通常バッテリーの寿命は2~3年です。通常バッテリー寿命はエラーが発生するまで状況が分からない事が多いため停電時にコンピューター保護の使用に十分なバッテリー残量がないと、リスクを負うことになります。そのため定期的にバッテリー交換を実施する事が重要な保守要件となります。
c.バッテリーメンテナンス
使用しているバッテリーがメンテナンスフリーでも、バッテリーは正しく使用する事が大切です。正しく使用していれば、停電時に想定したバッテリーのエネルギーが使い果たされる事はほとんどありません。そしてバッテリーのディスチャージ(放電)後は直ぐに充電を開始することが大切です。定期的にバッテリー交換する予定がないときは、適切な期間でテストボタンを押してセルフテストを実施してください。停電と同じ状態にするために電源コードを引き抜くことでもテストとなります。このような作業をすることでコンピューターを保護するための十分なバッテリーエネルギーが残っているか判断できます。バッテリー残量がバックアップタイムに対して不足しているときは、至急交換が必要です。
7.バックアップタイム
バックアップタイムは、バッテリーエネルギーで制限されます。また、接続している機器のロードも影響します。フルロード時のバックアップタイムは通常約5~7分、つまり容量500VAのスタンバイUPSのバックアップタイムは10~20分で、※バッテリーキャパシティーと接続される機器の諸費電力が関係します。
バックアップタイムをより長くするには、より大きな容量のUPSを使用するか、大容量バックアップUPSを使用しなければなりません。大容量のUPSは、多数のコンピューターを接続して使用するようにデザインされていますが、少数のコンピューターで長時間バックアップする環境でも当然使用可能です。以上の視点からも大容量バックアップUPSは、より経済的といえるでしょう。価格面だけで判断されがちですが、大容量バックアップUPSは、より大きな外付けバッテリーをチャージするエクストラ ラージチャージャーがデザインされており、一般のUPSには無い拡張性です。また、最大の利点は、外付けバッテリーが対応する限りバックアップタイムに制限がない事です。
8.ソフトウェアのモニタリング
より多くの機能を備えたUPSには、モニタリング ソフトウェアが必要です。モニタリングソフトウェアを使用する際には、ドライコンタクト and RS-232Cの二つのインターフェースがあります。ドライコンタクトタイプは、一般に提供される電力の正常値、バッテリー値の定格など、情報をインタラクティブにソフトウェアがモニターに表示します。また、この機能にはコンピューターの自動データセーブと自動シャットダウンが含まれています。また、RS-232Cタイプはさらに多くの情報を提供します。先の機能とは別に、インプット/アウトプットのボルテージ、電流、周波数、温度、そしてローディングなどのインフォメーションを含みます。さらにプリセットタイムの付いたコンピューター、自動オン /オフ機能、電話やLANによる遠隔コントロールなど様々な追加機能を保持しており、ディスプレイ and モニタリングされる全ての情報はソフトウェアの機能に基づきます。